危険な日本語の相槌

にゃーそう

ドイツ語圏を旅行していて、人の会話をなんとなくきいていると、
「あっそう」
って相槌を良く聞きますよね。これ、字にすると「Ach so」で、Sはたぶん濁ると思うんだけど、発音だけじゃなくて日本語の「あーそう」と同じような意味なんでしょう。


私自身も日本語で良く使う相槌なので、ドイツ人が使っているのを聞くと、ものすごく親近感を抱きます。あと、「Yes」という意味の「Ja」って、Yesよりも言いやすいので、英語で会話されてるのに、返事は「ヤー」を言いまくり。これって、向こうにどう思われているんでしょう。日本に来た外国人が、質問は英語の癖に、返事が「ハイ」だったらどうかな。まあいいか。許容範囲か。「ウン」だったら、ちょっとイヤだけど。あと「ハイハイ」って二度返事されてもイヤだけど。「へー」とか「ホホー」もイヤだな。いや、そんな外国人見たことないけど。


この間、甥っ子が、学校の修学旅行でニュージーランドのホームステイに行っていました。友達と2人1組で、現地のご家庭に入るらしいのですが、絶対にホームステイ先では日本語で話し合わないようにと言われたそうです。なるほどね、日本語ばっかりしゃべってたら英語が上達しないもんね、って思ったらそうじゃないらしい。ホームステイ先のファミリーが、悪口を言われているんじゃないかと思うからなんだそうです。


それでなんとなく思い出したのですが、イギリスを旅行中、
「もしかしてこれって・・・」
と思った日本語は、まさにその「あっそう」と聞こえるあいづち。
それに気づいたのはマンチェスターからリバプールに行く電車の中です。
学校帰りの若者たちが、
「あっそう」
と似た感じの単語を、しきりに言い合っているのですが・・・、も、もしかして「asshole」って言ってるのかい?もちろんfxxkingって言葉も一緒に言われてました。別に不良っぽくもない、普通の高校生でしたけど、なんだろ、日本語で言えば「ちきしょう」みたいな、比較的軽いニュアンスなのかしら。覚えたての悪態を使いたくってしょうがない年齢みたいだし。


そのとき私は一人だったので、誰とも会話してなかったのですが、もし日本人と会話していれば、絶対に何回も「あーそう」って言っていると思うので、
「日本人って高校生程度の悪態ばっかりついてるんだな・・・って言うかオレたちの悪口じゃ・・・」
なんて、喧嘩をふっかけられたら、災難以外の何物でもないわ。