音楽との出会い

CD片付けてくれ

お正月のテレビ欄をみて、2時間とか3時間とかぶち抜きでスペシャル番組をやっているのを見ると、げんなりしてしまいます。これは明らかに年を取った証拠だな。子供の頃は、こんなに楽しそうな番組が何時間も見られるなんて・・・とワクワクしたもの。特にかくし芸大会なんて、2夜連続でこんなに豪華な番組が続くなんて、まさにお正月、って思ったもんなあ。今では速攻でチャンネル変えるけど。マチャアキが疲れる。


元旦と言えば、クラシックには縁のない、アナーキストな我が家でも、ウィーンフィルニューイヤーコンサートだけはなんとなく見ます。ほとんど知っている曲しか演奏されないし。それにバレエも見ていてうっとりです。あのバレエって、事前のリハの時にでも、音にあわせて踊りを録りだめておいて、時々は、本物の中継画像を流したりしても、大部分はいかにも実際の演奏にあわせて踊っているように、録画を流しているのだと思っていました。今年の映像では、踊りながら、本番中の楽友協会のホールに入ってきてびっくり。リアルタイムだったか。


私がニューイヤーコンサートであそこにいることは、まずないと思うけれど、もしそんな機会があったら、オーケストラの並びの席希望です。黒いスーツを着た演奏者の隣が、いきなりド派手なカクテルドレスの観客になっているような席です。きっと聴こえる音は全然良くないんでしょうけど、団員のようなタキシードを着て、それらしい楽器を持って並んで座っていれば、私も演奏者に見えるに違いない。何十年か後にそのとき映像を見せて、
「おばちゃんはね、実はウィーンフィルのメンバーだったの」
と、誰かをびっくりさせよう。


で、シュトラウスの曲をなぜにこんなに知っているのかと考えたら、それは子供の頃からの英才教育で。同居人のSさんも、同じくシュトラウスの曲はほとんど知っています。これも英才教育。というのは嘘で、2人とも子供の頃から、家にクラシックのレコードが何枚もあったからなんじゃないかと思います。これは私が編み出した説なんですが、私の世代の人たちは、結構クラシックの曲を知っている気がします。


それはなぜなら、
*ちょうど父親達が社会に出た昭和40年代、一般庶民が給料で買えるステレオが売り出された
*せっかくステレオなんだから、クラシックを聴きたい
*せっかくレコードを買うんだから、たくさん有名な曲を集めたものを買いたい
と言うわけで、ワルツやマーチの名曲集が多くの家庭に常備され、家族団らんの時には、そんなレコードがリビングルームの背後に流れていたんじゃないでしょうか。私の父はジャズファンだったので、ジャズのレコードもたくさんありましたが、それが家族団らんのBGMになった記憶はないなあ。


今では、個々に音楽プレーヤーがあって、自分の好きな曲を好きな時に聴ける幸せな時代だけど、昔はステレオといえば家に一台しかなくて、レコードも高かったし、何でもいいから音楽が流れていれば吸収してた気がする。かといって、そのとき聴いていたクラシックよりも、今では別な音楽の方に魅力を感じるってことは、あんまり英才教育的な意味はなかったみたいで。