青梅線に乗って

オープンカフェにて

東京都内で作られているもっとも有名なお酒、澤乃井。その蔵元「小澤酒造」が青梅線にあって、お酒を作っているだけあって清流が近くを流れる景勝地なんだそうです。そこに行ったのは9月の連休で、そのとき私が持ち寄って却下された旅行案は、房総の大山千枚田。稲刈りの前の、黄金色に輝く段々畑にも、いつか行ってみたいなー。


小澤酒造は、私が事前に見た写真では、清流のほとりに設けられたオープンカフェのようなスペースで、人々が思い思いに飲食しているというもの。蔵元なだけあって、生原酒が売っていたり、利き酒ができたり、おつまみが売っていたり、まるでウィーンのホイリゲのような雰囲気なのです。写真で見る限り。


最寄り駅は青梅線の「沢井」ですが、一つ前の「軍畑」から川沿いの御岳遊歩道を歩いて行くのもよい感じ。乗り換えの青梅の駅はレトロで売っているらしく、昭和30年代のポスターや広告が貼ってあったりして、なかなか雰囲気よし。


ころでこの軍畑の駅は無人駅でSuicaの簡易改札が置いてあるだけです。私はSuicaで精算するために、機械にタッチしたのですが、一緒に降りた中高年のハイキングサークルのおじさん達まで真似して、各自持っていた切符をSuicaの機械にタッチ。ICが入ってない切符をSuicaに読み取らせようとするとは、ど、どんだけ浮世離れしてるんだよー!


ここから御岳(みたけ)遊歩道という、清流沿いのハイキングコースがあるのですが、立ち入り禁止。たぶん一週間くらい前にあった台風のせいだと思うんですよねえ。仕方なく、車道をとぼとぼ沢井駅へ。でも、沢井から先の遊歩道も立ち入り禁止だったのに、みんな立て札を無視して進入してました。ので、私も便乗。


あいにくと写真で見たような澄んだ川じゃなく、台風の後の濁った川だったのが残念です。途中の民家が喫茶店になってたり、蕎麦屋になってたり、風情のある民家もいくつかありました。あと、道端に栗やかぼすが無人販売されており、そんなに安くないのに、つい雰囲気で買ってしまいそうになります。


沢井酒造のオープンカフェは食券販売なのがいただけなかったけど、冷やしうどんが意外とおいしかったです。この、メニューが和風なとこが、ホイリゲとの違いなんだけど、あとはほとんど同じといっても良いかも。手作りのおからソーセージや、蒸しまんじゅうも素朴な味で、日本酒に合います。隣の建物の2階では、一杯200円からおちょこ一杯分の利き酒ができました。一回頼むとカニの絵がついたおちょこに注いでもらって、2回目からはおちょこの分100円引き。おちょこは持ち帰れます。日本酒で作った梅酒というのもあり、これはさっぱりしてるのに薫り高くておいしかったので購入。

行く前は全然期待してなかったけれど、ちょっと浮世離れしたくつろげる場所でした。今はちょうど紅葉の時期だし、台風も最近来てないし、また行ってみたいです。