フランクフルト一日目

最近、飛行機の12時間が苦痛ではなくなってきました。飛行機から降りた後も普通の体調で、グロッキーではありません。夜も11時ごろまでは元気だし、これって慣れなのか、大人になって体力温存がうまくなったってことなのか、ちょっと良くわかりません。


私が初めてヨーロッパに行った時には、まだシベリア上空をソ連が飛ばしてくれなくて、なので北極の上を通って、しかも燃費が悪いもんだからアンカレッジで給油のために着陸したりなんかして、とにかく時間がかかりました。


私が乗ったのは大韓航空で、その前年には、北朝鮮工作員によるとされる「大韓航空機爆破事故」がありました。ソウル、アンカレッジ、ロンドンと3回も離発着を繰り返し、今思えば、それはもう乱暴な運転だったのですが、そのときは生まれて初めて飛行機に乗ったので、
「飛行機の離発着というものは、衝撃と大音響が付き物なんだな」
と、その後、日本の航空会社や欧米の航空会社に乗るまでずっとそう思い込んでいました。ちなみに今でも、ロシアの飛行機では、その衝撃と大音響が体験できます。


フランクフルトに到着したのは2時過ぎです。空港から市内まで10キロ、3.3ユーロ。これくらい近ければ、この都市にちょっと立ち寄ったり、メッセを開いたりしようと思えるなあ。あまりにもユーロが高いので、少しでも節約するために、クレジットカードでユーロを引き出そうとしたのですが、なぜかカードを受け付けてくれなくて、
「ぺっ」
と機械がカードを吐き出すのがイラつく。なによー!アメックスのプラチナカードなのにー!ってそれはウソだけど。


結局他の銀行の機械ではできたのですが、100ユーロ下ろして、出てきたのは20ユーロ札が5枚。20ユーロって、日本における二千円札のように、結構自販機では使えないヤツなんだよな、案の定、切符の自販機では拒否されました。気を取り直して駅によくあるお菓子の自動販売機で、、肩慣らしに50セントのチョコを買おうかと思ったら、50セントを飲み込んだまま、機械沈黙。おまえもか。こんなにローテクなくせに、壊れてるんじゃねー。


その場で呆然としていたら、親子連れがその機械にジュースを買いに来ました。もし50セント余分にお釣りが来てたら、それは私のモノなんだからね!なんて、小学生相手に視線で圧力をかけてみたのですが、お釣りも商品も正常に出てきていました。くやしー。こうして、全然機械と折り合えないまま、空港駅を出て市内へ。