スゴいイヤホンを試用中

出発前に、ものすごいイヤホンを、同行者Sさんから借りました。SHUREというアメリカのメーカーの製品で、コンサートでプロが使っているメーカーだそうです。最近、DVDなどでライブ映像を見ていると、どのミュージシャンもインイヤ型のイヤホンを付けています。たぶんあれで、全体の音のバランスや、自分の声などをモニターしているんでしょう。


で、一般人にとって、これのなにがスゴイかというと、装着すると、電車の中や飛行機の中など騒音の激しい場所でも、イヤホンを付けただけで優れた遮音性を発揮してくれるらしいのです。と、Sさんが熱を込めて語っておりました。なんでも、ジャズピアノの繊細な一音すら逃さないほどの音の再現力があり、通勤途中でその一音が聞こえたときには感動したそうです。そりゃスゴイですねえ。


イヤホンのイヤパッドは、自分の耳の穴の大きさに合わせられるように、SMLの3種類が用意されています。通勤途中では、車内のアナウンスで重要なことを言ってたりするし、あまり遮音性の高いのも不安です。しかし、アナウンスなど人の声やクラクションは聞こえるらしいのです。そりゃスゴイですなあ。


その日は休日で、東京駅でお友達と待ち合わせだったので、いつもより空いた車内で装着し、音楽をかけてみました。うーむ、やっぱりスゴイかもしれない。今まで車内では聞こえなかった「Life In a Northern Town」のイントロの効果音の吹雪の音まで聞こえちゃうもん。


雑音や話し声はシャットされるのに、車内アナウンスが。
「次は市川です。到着の際に揺れますのでご注意ください」
と言うのはちゃんと聞こえるな。やっぱりスゴイな。っていうか、普通車内のアナウンスって天井付近から聞こえるものだけど、このイヤホンをすると、まるで真横から聞こえているみたい。


なんて思って、そのハイテクぶりに感心していると、今度は天井付近から、
「次は市川です。到着の際に揺れますのでご注意ください」
というアナウンスが。もしかしたら、人の声は時間差で聞こえるとか?それはスゴすぎだな。


なんて思ってたら、また真横から、
「次は市川です。到着の際に揺れますのでご注意ください」
なんてアナウンス。3回も聞こえちゃっていいのかと思っていたら、真横にいた人が、鉄道でよく見る、ちょっと挙動不審な方で、車掌さんの真似をしてひとりアナウンスごっこいましたわ。紛らわしい。なんで今日、今、このタイミングでこの人種に会うかなあ。