欲しくないプレゼントほどよく当たる

旅行業界には週刊で発行される雑誌があり、たぶんどのオフィスでも一冊は定期購読しているはず。たまについてくる、政府観光局とタイアップした別冊誌など、写真も豊富で、お客さんへの案内などは二の次で、自分の旅行の参考にするためだけに読んでいます。


この業界紙の最後のページは、求人コーナー。不満が高まっているオフィスでは、このページの閲覧率が異様に高いと報告されています。その近くには、プレゼントコーナーがあり、旅行にちなんだ書籍や、航空会社のロゴ入りグッズなどが当たったりします。


去年のことですが、ここでマーカーセットのプレゼントがありました。このマーカー、色に濁りがなくて色にじみも少なく、微妙な中間色も豊富に揃っているシリーズ。一本にラインマーカーと筆ペンの2つの筆先があるのも使いやすい。


このマーカー、学生時代にバイトしていたデザイン事務所でも使われていたので、アーチスト向けなんだと思っていましたが、画材屋さんでこのマーカーの付近に行ったところ、
「○×の髪はやっぱこの色じゃん」
と、アニメオタクな人達が集う一角になっていました。○×は恐らく、アニメのキャラクターの名前。そうか、コミック系だったのか。


しかし、そんなマーカーセットに応募するヒマな人が旅行業にいるとも思えないのに、5人にも当たってしまうこのプレゼントに応募しました。すると数ヵ月後、突然会社にこのマーカーセットが届きました。当たるとは思っていたけれど、本当に当たったか。私以外の応募者はいなかったんじゃないかしら。


また去年、航空会社の端末の情報ページで、
「○○ホテルチェーン主催 ブッキングコンテスト」
なんてものが催されていました。このホテルチェーン、全世界に幅広く展開しており、月に何回かは予約したりします。たまたまその日に3名ほど予約されたお客さんがいたので、応募してみました。抽選で賞品があたるのですが、それが欲しいような欲しくないような微妙な品ばかり。


そして、その応募の存在すら忘れたある日、
「お約束ではないのですが、○○ホテルの方がお見えです」
と、一階の受付から電話が。行ってみると、突然賞品を手渡されました。確か私の記憶では、一等がバスローブで、あとは商品券だったような・・・。しかしそのどれでもなく、ホテルのロゴ入り化粧ポーチでしたわ。もらっておいて失礼なのですが、い、いらねー。