坊主憎けりゃ

私はブランドのバッグをほとんど持っていないのですが、会社の同僚などにはヴィトン好きが多く、話を聞いているだけで、普通の女子なら興味がなくてもちょっとは知っているはず。ヴィトンが好きな人は、とことんヴィトンを集めてしまいたいらしく、複数のバッグやお財布を持っています。


自分では持とうと思わないけど、村上隆とのコラボレーションのチェリーはかわいい。その前に出ていたサクラはともかく、初めてモノグラムのマルチカラーの財布を見たときは、
「な、なんてチープなバッタモン・・・」
と思ったものです。


女性には、どうしてもブランド物のバッグを持ちたい派の人と、ブランドはこだわらないけど、気に入ったバッグを持ちたい派の人に分かれると思います。あとは、「これさえ持っていればオシャレさん」という免罪符として、ブランドバッグを持っている人とか。成田では、ヴィトンのモノグラムの大きなボストンを持っている男性を見ますが、あれって、日本人はよっぽどの人ではないと、成金っぽく見えてしまう危険なアイテムだと思うのです。


そんな私が持っているブランドのバッグは、知り合いから無理やり買わされた、高価なフレンチブランド。記憶が薄れた今だから言えますが、私はその知り合いが大の苦手だったのに、帰り道が一緒になると、地元の駅までずっとしゃべり倒されるのです。私が今まで出会った人の中で、間違いなくナンバーワンのネガティブな人で、話題は愚痴と悪口ばかり。家に帰る頃には頭が痛くなって、わけもなくブルーな気分。


彼女が会社を辞める時に、あまりのうれしさから、前からしつこく勧められていた、彼女が副業で売っていたバッグを、お餞別に買ったのです。しかし、そのバッグには罪はないのですが、見るたび彼女のことを思い出してしまい、扱いはひどく雑なものになり、今では見るものイヤです。


しかし、本当にいやだと思ったのは、
「私がこの副業やっているのを秘密にしといてね」
と言われて、ずっと黙っていたのに、最近会社の複数の女子社員から、
「このバッグ、○○さんから頼まれて買ったの」
と同じバッグを見せられたことかしら。何が秘密ですって?