突然辞める人間

そんなカフェインフリーな生活を始めた当初、会社の机の上の一角には、カフェインレスコーヒーのビン、ハーブティーの箱、マドラー、タンブラーなどが置かれ、横を通る友達に、
「ちょっと、コタツの上じゃないんだから!」
と叱られる始末。まあね、コタツの上っぽく見せているのは、「ハンドクリームみかんちゃん」の、あまりにもみかんに似た容器のせいだと思うんだけど。

いけない。こんな風に会社でくつろぐ態勢を作ってしまうと、いつでも辞めてやるというジプシー感覚がなくなってしまう。
たまに、「ここはお前の別荘かい?」と思うほど、私物を持ち込んでいる人がいますよね。

そんな人が会社を辞めるときには、最後の日に紙袋一杯の私物を持ち帰ることになり、それなのに同僚の皆様から大きな花束をもらっちゃったりして、終業式の日の小学生のような大荷物になっています。しかも、その人が帰った後にメール室を見ると、自宅宛にした「私物の別送品」などの宅配便の箱が見つかったり。ある意味、住職近接なお方。

ところで、新入社員が入ったりすると、突然こなくなるケースも良くあります。
以前、入ってから1週間ほどで、歓迎会をやってもらったことがありました。
その時、
「いやー、実はね、君の前任者は3日で辞めちゃってね」
「ある日突然辞めちゃってね」
「しかも、歓迎会の当日に辞めちゃってね」
と、続々同僚のおじさんたちから告白が。

ちょっと〜そういうことは、入った当日に聞かせるか、または最後まで聞かせないで欲しかったわ。そーいや、毎日会社に来るたびに、異様なほどの歓迎ムードだったな。何て元気な会社だろうと思っていましたわ。歓迎会に出たからにはきっと辞めないはずだと、彼らを安心させてしまったのか、歓迎会の翌日から、その歓迎ムードが突然トーンダウンした気が。