全部をパックして売って欲しい

ウエハースとか、麩菓子とか、水分が少なくてさくっとしたものが、子供の頃から好きでした。子供の頃、たまに連れて行ってもらったデパートの食堂などで、ついてくるウエハース狙いでアイスクリームを頼んだ記憶もあります。そこで本当にウエハースしか食べないと、かよわい女の子っぽいのですが、アイスクリームも、もちろんペロリと食べました。

日本で公式に売られているウエハースって、不二家のものしか見たことがありません。ペコちゃんの絵が付いていて、50円くらいで、日本には珍しく、包装紙をむいたらいきなりお菓子本体という商品です。しかし、クリームの層が一段しかなく、世界中で一番おいしい大衆お菓子は日本製、と思っていた私を裏切るつくり。

スイスで売っている、Toggenburgerウエハースは、層が3段くらいあっておいしい。ウエハースを一枚の層ごとはがして食べる、という私の貧乏くさい食べ方にも最適。もちろん、ヨックモックのシガールという、ラングドシャを巻いたクッキーも、端からはがしながら食べます。

このウエハースは、バニラやチョコのスタンダードテイストはもちろん、レモン味などのクリームも爽やかです。包装紙には、スイス国旗や牛やエーデルワイスが書かれていて、おみやげにも良いように思うのですが、実際持ち帰る時には、鞄の中でウエハースが、
「バキッ」
と不吉な音を立てているのが聞こえたりします。その上、結構大きなパックなので、半分食べたら飽き飽きすること請け合い。苦労の割には感謝されることの少ないお土産です。

もうひとつ、ドイツの「HANOVER」と名づけられたウエハースもなかなか。これもクリームは一段しかないのですが、ウエハース本体の筋がしっかりしていて、サクッとした口当たりがとてもおいしい。

去年の夏頃、
「チョコのないキットカット
という商品がネスレから売り出されました。名前は「クリスピーサンド」。
キットカットのチョココーティングがない形です。最初は強気に125円くらいの価格設定だったのに、夏の終わりごろには88円で手に入れてしまいました。

人気がなかったのかと思ったら、このチョコが一番おいしい季節に再登場。「クリスピー物語」と改名までしています。
もしネスレが私に意見を求めていたとしたら、
「もうちょっと幅広にして、ウエハースっぽくおし」
と提案したいのですが。