いたずらの遺伝を見た

会社のお昼はに外食するのが楽しみ。昼ぐらい、人の作ったものを食べたいし。自分で食材を選んで買うと、どうしても好きなものばかりになって、一生を通じてみれば、かなり偏った食生活なんじゃないかと思います。

私のうちには、厚揚げが好物の人がいます。豆腐を揚げた、地味な食材です。これなら「ダブルでもOK」らしいです。つまり昼・夜厚揚げでも構わないそうで。そんわなけで、あと一品が考え付かない時には、厚揚げが大活躍。一生のうち食べた食材を円グラフにしてみると、25%位は厚揚げなんじゃないかなー。

このあいだ、イタリア料理屋さんで、「栗と水菜のクリームソース」というパスタを食べました。栗はゆでてあって、2個しかついていなかったのですが、なかなか美味。さっそく家で真似してみました。栗はぜいたくにゴロゴロ入れて、水っぽくならないように炒めておいたのに、たいそう評判が悪かったです。ちっ、金輪際作るものか。

そこで報復メニューとして、「厚揚げと梅干のクリームソース」というパスタを考えてみました。梅干では弱いと思うので、キムチかピータンにしてみてもいいのですが、作っている自分がキツそうなので。自分の分には、もちろんクリームソースを入れません。

そういえば、そのパスタの栗を炒めているときに、ヨーロッパの焼き栗屋さんのことを思い出しました。というのは嘘で、思い出したのは、小学校の頃の出来事。家から帰ると、母が、
「ちょっとこれ栗みたいじゃない?」
と、にんにくを丸ごと炒めたものを見せてくれました。確かに、キツネ色の焦げ目がついて、どこからどう見ても焼き栗。面白いので、後から帰って来た姉に、栗だと騙して食べさせることに話がまとまりました。まんまと騙されて、一口でぱっくり食べた姉、激怒。首謀者は母なのよ〜。

その数十年後、姉の子供がまだ赤ちゃんだった頃、母と姉と私と赤ちゃんとでお茶していました。紅茶についてきたレモンを見て姉が、
「そういえばうちの子、オレンジが好きなのよねー。レモンもオレンジの仲間だからあげてみよう」
と舐めさせたら、レモンの酸味に驚いた赤ちゃんの鳴き声で、店中が上へ下への大騒ぎ。親子だわ〜。