今日も会いました

前々から、ものすごく気になっているカップルがいます。

毎朝、私は同じ列車に乗っているのですが、その列車には他に、
「おじさんの親友同士」

「仲良しカップル」
が乗ってきます。毎朝、この人達に会うたびに、
「あーそろそろ他の電車にするか、乗り口を変えよう」
と思いながら2年。結局、毎朝その電車に乗っています。

「おじさんの親友同士」は、同じ会社の上司と部下らしいのですが、毎朝何を話すことがあるのか不思議です。私は、電車の中では音楽を聴くことが多いのですが、この間本を読んでいたときに、彼らの話を聞くともなしに聞いていたら、焼肉の話をえんえんしていましたわ。

彼らは、駅のホームの乗り場で待ち合わせているので、階段から駅のホームに上がって、
「何かこっちの方に熱い視線を送ってくる人がいるなあ」
と思ったらそれは、親友の片割れ。もう片方が来るのが待ち遠しくて、ホームへの入り口をじっと見つめているようです。

「仲良しカップル」は、そういちゃいちゃするわけでもないのですが、いつも見つめ合って乗っています。まあ、微笑ましいといえるのですが、二人とも推定50歳近くなんだよな。このあいだ、たまたま二人の間に立つという大失態をやらかしてしまい、私越しに二人が見つめあうという、世にも気まずい立場に立たされました。それ以来、思いっきり遠くに乗るようにしています。

私なりに考えたストーリーとしては、
「学生時代に付き合っていた二人は、親の反対で別れさせられ、でも30年後に気持ちが変わっていなかったら、東京タワーの上で再会しようと約束し、その30年目の再会の日から相手と決して離れないことを誓った」
という、「冷静と情熱のあいだ」を微妙にパクった身の上話。

この間、会社から帰るとき、いつもは乗れないけれど、ものすごくダッシュをしたら乗れるという17時台の電車に乗ることができました。乗って落ち着いたのも束の間、隣に立っていたのはそのカップル。ちょ、ちょっとー、行きも帰り一緒に通勤って、いくら運命の相手でもやりすぎじゃないですか。また見つめ合ってるしー!で、また私が間に立っちゃってるしー!