便利な言葉あれこれ

小学校2年生の時だったと思うのですが、先生に、
「○○さん、この答はなんですか?」
と聞かれた生徒が、
「考え中です」
と言ったときから、クラス中にこの「考え中です」が、瞬く間に流行り出しました。

思えばこの「考え中です」って、なんて便利な言葉。本当はサッパリワケがわからなくても、
「考え中です」
って言っただけで、まるで答に近づきつつあるように聞こえるもんな。

たとえボンヤリしていて、質問すら聞いていなかったときでも、
「考え中です」
って言っただけで、本当に一生懸命考えているように思ってもらえるし。なんて便利な言葉。

私、これを社会人になった今、応用しようとしてみました。
「このホテルはユニオン・スクエアに近いですか」
と聞かれたら、
「考え中です」
と、言ってみます。いやダメダメ。
そういう時は
「お調べしておきます」
またはとりあえず、
「近いと言えば近いが、遠いと言えば遠い」
みたいな灰色の返事をしておいて、電話を保留にしたときに必死に調べてみたりしないと、単にアホな人と思われてしまう。

では、
「このキャンセル待ちはいつ頃取れますか?」
と質問されて、
「考え中です」
と言ったら、まるで私が座席の配分をする人みたい。
こういう場合は、
「そもそもそれがわかってりゃ、キャンセル待ちじゃねーんだよ!」
と単純にキレてみるか、
「ちょっと待ってくださいね、今、タロットを見てみますから」
と、未来を占ってみるかしかありません。ご希望によっては、「細木数子のテレホン四柱推命」の番号を教えてあげてもいいのですが。

意外に社会人に応用が効かない、「考え中」。
と思っていたら、もっと便利な言葉を使っていることに気づきました。それは、
「確認中」
これなら毎日100回くらい言ってるな。