オレ流美学

先週買い物に行ったら、ユニクロがすごい人気。なぜバーゲン前のこんな時期に、そんなに混雑しているのかと思ったら、たぶん、アレ。旧姓省エネルックの、クールビズかな。

確かに、真夏に長袖シャツにネクタイ、さらに長袖ジャケットを羽織るのは暑苦しい。営業から返ってくるとずぶぬれな人は、夕立にでも降られたかと思ったら、あ・・・汗だったり。日本のビジネスマンは大変だなあ。一体誰が、夏も背広を着なきゃダメだって決めたのだろう。高度成長期の昭和30年代なんて、オフィスに冷房がなかったはずだから、そのときにもっと涼しい格好をするのが定着しても良かったのに。

私がいる昭和の会社では、もちろんクールビズの波には乗っておりません。白シャツ率95%だし。同じような会社にいる友人のところには、唯一自分なりの美学で固めた男性社員がいるそうです。どのような美学かというと、それは裕次郎。コートは当然のようにトレンチ、限りなくサングラスに近い眼鏡、ちょっとしたもみあげなど、絶対に裕次郎を意識しているというお方。ちなみに年齢は、裕次郎世代でもなんでもない30前後。

友人は彼の事を心の中で「ボス」と呼んでいますが、実際彼の部署では一番のペーペー。朝、偶然エレベーターホールで、トレンチ姿の彼を見てしまった日は、一日中「太陽にほえろ」のテーマが頭から離れないとか。たまに七曲署、いや彼の部署に書類を届けに行った時など、同僚の中にジーパン刑事もどきや、ゴリさんもどきがいないかどうか入念にチェックしているそうです。

私の会社にもそんな人材が欲しいわ。でも、カジュアルフライデーが普及し出したときもそうだったけど、ネクタイがないと途端に、リストラされて再就職先を探している人みたいになるおじさんがいるんだよな。