猫の心変わり

我が家で猫にちょこちょこおやつをあげるのは、私の役目。あられの海苔とか、チーズとか、かっぱえびせんとか、袋を開ける音がすると、同居人Sを大きくよけて私のところに来てくれます。うーんかわいいやつ。

しかし、Sさんが何か食べていて、私は食べていない時には、私の前に来て、
「Sさんがチーズ食べてるよ、もらって」
という目で見られるのがめんどくさい。自分で直接頼めばいいじゃないよ。

気づかないフリをして、新聞など読んでいると、
「もらってっ!」
と、新聞に体当たりしてくるし。DVだわ。

それなのに、最近とってもショックなことがありました。いつも甘えてばっかりで、一人にされると人間を探し回ったり、猫部屋に閉じ込められるのが嫌で逃げ回ったりしている猫が、夜11時ごろ、自分から猫部屋のちぐらの中に入りに行きました。ちぐらといえば、猫のベッドのようなもの。起きている時間は、なるべく人間のそばにいようとするので、実際猫がその中にいるのを見ることなんて、滅多にないのに。

「そろそろウザいので、寝させてください。あっ、ドアも閉めてね」
って言われているみたい。
「いやいや、たまたま入ってしまっただけで、いざドアを閉めたら寂しくなって出てくるに違いない」
と、試しにドアを閉めて、10秒後また開けたらドアのすぐそばにいて、にゃーんとか言うはずだから!と、思ったら、開けてやっても、アラ、相変わらずちぐらの中。うっすら迷惑そうな顔がさみしい・・・。ちぐらを捨てよう、と本気で思いました。

翌日、今度は10時半ごろには、もうすでにちぐらでスタンバイ。きゃっ、まさかあなた、私との生活に飽きたんじゃないでしょうね・・・。何?私の何がいけなかったの?悪いところは直すから言ってよ!と、別れ話を切り出された女性のような心境になりました。あまりに寂しかったので、ちぐらごとリビングに持ってくるという、猫にとっては想定外(もはや古い言い回し)なことをしてみました。