ひとごとじゃない

電車の中に傘を忘れました。ちょっと座った時に、手すりにひっかけてそのまま。引っ掛ける時に、
「このまま忘れちゃったりして・・・いやいや、いくら私でも2駅位の間は覚えていられるはず。もっと自分を信用しよう」
と思っていたのに、忘れたわ。

こういう場合、決して諦めずに忘れ物を捜索してみます。思えばこれで何度傘を救ったことか。しかしそのとき救った傘達も、さすがに3回目くらいにはもう永久に見つからない場所に行ってしまいました。

今の傘をいつ買ったか思い出してみると、確か4年前の夏。8000円くらいした気がする。一年の降水日が100日だとして、一回20円か・・・原価償却したかな・・・。いやいやそういう問題じゃなく、傘が気に入っていたのでぜひ見つけたい。

もし数年後、
「鉄道忘れ物市開催中」
なんてテレビのニュースをぼんやり見ていたら、
「あ・・・あれは私の失くした傘じゃん」
なんて、そこで再会するハメになるのは寂しい。またそれが、100円位で売られていたら、もっと寂しいわ。

なんでも当日の忘れ物は、ホームの駅員室にあるかもしれないので、そちらに行くようにJRの職員に言われました。忙しそうな駅員さんを駅員室のドアの前で待っていると、なんかビビられている雰囲気。JR西日本の事故以来、最近ひどい目にあっているのでしょうか。

それにしても、JR西日本の事故は、わかっている限りではヒューマンエラー。誰かが悪意を持って起こしたわけではないし、そこは三菱自動車雪印とは違うお話だと思うのです。もちろんあってはいけないことですが、働いている以上は命にかかわるかどうかは別として、誰にでもミスは起こりうることで、他人事だとは思えません。車を運転する人だって、ただ運が良くて大事故に至らなかっただけだった、ってミスを、たぶん何度かはしているんじゃないでしょうか。

それを、JR職員に「人殺し!」って言える人間って、どういう人なんでしょう。想像力がないんでしょうか。それか、自分が正しいと確信が持てるのは、人の間違いを見た時だけ、っていう人間なのでしょうか。相手が強気にならないと確信できる時だけ、威張っちゃえとか。こういう人っているな〜、台風の時に、駅員さんに怒鳴りつけている人とか。私はキリスト教徒ではないのですが、「この中で、罪を犯したことのない者だけが石を投げてよい」というキリストの言葉を思い出した。