最近のマカロン事情

つい最近まで、「アンリ・シャルパンティエ」のマカロンが一番おいしいと思っていました。マカロンの食感にもいろいろあり、サクッとしたものと、しっとりしたもののどちらが好みかによって評価が随分分かれるので、最高の店がどこなのかを選ぶのは難しい。

アンリのも、去年の秋にリニューアルして高くなったあげくに、私の好きじゃないパリパリの食感になってしまった。かといって、あまりぐじゃっとしているのも嫌だし。マカロンとは難しいものよ。

そんな時、お友達から「ピエール・エルメ」のマカロンをもらいました。これは私の安いマカロン人生を覆すほどの、衝撃のおいしさ。人は本当においしいものを食べた時には、涙が出るものですね。うちの猫は、本当においしいものを食べた時には、「うにゃっ」と言います。

表面はサクサクなのに中はしっとりで、クリームがマカロンにしみ過ぎてない。実際に作るとわかるけど、マカロンの表面をサクサクにするのはとってもむずかしい。表面がサクサクになったとしても、中はぐじゃってしてしまうもの。

そういえば、マカロンメレンゲを泡立てる時に「酒石酸」を加えるといいそうです。フランス語で「クレーム・タータ」。私はこの「タータ」という言葉を聞いた瞬間に、「タータ・コントロールのデンターライオン」における「タータ」、つまり「歯石」の事だと勘違いし、「歯石の酸て!」と長い間思い込んでおりました。「さすがフランス人、おいしいものを作るためには思い切った事をするわね!」なんて、感心してみたり。

先日、テレビを見ていると、「おすぎとピーコ」がとんねるずの番組で、その「ピエール・エルメ」のマカロンをお土産に持ってきていました。何か、「ピエール・エルメ」の株が上がったような下がったような、微妙な扱いです。

ちなみに、「ネプチューン」のお土産は、「ユーハイムフランクフルタークランツ」。このお菓子、小さい頃の結婚式の引き出物でしか、食べたことがありません。「ピエール・エルメ」の対抗馬にしては、弱かったです。

それにしても、それ以来「ピエール・エルメ」のマカロンが好きなだけ食べたくなりました。青山まで行くのが面倒なのですが、食べもののためなら苦にならないから不思議。