猫のみかんちゃんとお花見

去年、猫をお花見に連れて行った。満開の桜の下、はらはらと花びらが散るのを、じーっと見つめていました。猫にも、この哀れさがわかるのかしら。んなわけない。試しに、花びらを一枚与えてみたら、た・・・食べたわ。面白いので、何枚もあげてみたら、全部食べました。

最近、スーパーのお惣菜コーナーで「桜竹輪」というものを見ました。なんでも、サクラの花を竹輪に練りこんであるそうで、ほんのりピンク色です。家に帰って切っていると、想像通り猫がすごい勢いで走ってきました。ちくわだけでも大変な食いつきようなのに、桜まで入っているんだもんね。あ〜猫の気持ちがわからない〜。

人間界でも、「桜味のお菓子」とか「桜茶」とかあるけれど、あれはあくまでも風情を楽しむためのもので、美味を追求したものではないはず。同じピンクなら、絶対にイチゴのほうがおいしいし。桜を純粋に食品として楽しめるなんて、意外と風流なのね、猫って。んなわけあるかー!

土曜日には、自分達だけでお花見に行き、散っている桜を拾って、猫へのおみやげにしました。家に帰って、お皿に花びらを載せて、
「はいみかんちゃん、召し上がれ。」
って言い終わらないうちに、ぱくってしてたもんなー。半分くらいはシャレの気持ちだったんですけど。

日曜日は、いやがる猫を無理やりに連れてゆきました。どう嫌がるかというと、家を出た瞬間から、
「にゃうん。にゃうーん」
と、消えそうな声で鳴き、いかにも弱々しい猫のフリをしたりします。

それも5分ほど経つと鳴くのを忘れてしまい、鳥が飛ぶのをポカンと見上げてたりするので、
「みかんちゃん、もう大丈夫かな?」
と声をかけると、また思い出したように、にゃうにゃう鳴き出すし。やっぱり演技なのね!