世にも乗り気薄な飲み会・前編

1年前に私が入ってしまった課は、その会社の誰もがそこには配属されたくない、と思っていたほど人間関係が最悪な場所。私も若くて、会社に希望を持っていた頃なら、絶対に拒否していたと思うが、今では、残業が少なくて給料がそこそこ良かったら、たいていの人間関係には耐えられるわ。年を取るって、こういうことなのね。

その課には私を含めて4人。退職間近で、子会社からとりあえず回されてきた課長、人と話すのが苦手な課長代理、旅行業務は一切知らないが噂好きな50代のお局社員という、橋田寿賀子がドラマの一本でもかけそうな構成。

旅行業務はともかく、日常業務の流れなどの説明は、この課長代理がするべきだと思うのだが、一切なかった。仕方ないので、自分なりに手順を想像してみて、
「ここは・・・こんな感じですよね?」
と聞いてみて、彼が「そう」と言えば、それを採用しました。そうと言わない場合に、
「どうしたら一番いいでしょうねえ」
との問いに、シ〜ン。ヒントも助言もなし。なんなのよー。

アンタは「0」か「1」かしか答えられない、デジタル星に住んでるの?うえ〜ん、これじゃ小倉優子が住む「コリン星」の方がよっぽどましだよー!

同姓として、何かと世話を焼いてくれる局様も、仕事になると急に不親切に。一応、分担が決まっていて、彼女は関連会社の国内出張手配を担当していたのだが、自分がわからない手配書は、いつの間にか私の机の上に!私だって、国内線はちと自信がないんですけど。

しかし、このお局様は、関連会社の人から恐れられているらしく、どんな小さな質問も私の方に回ってくるようになってしまった。じ、自分の仕事をしたいんですけど・・・。う〜ん、でもその気持ちはわかるな〜。私だって、JALの○○さんが昼休みのときに、集中して電話してしまうこともあるし・・・。

肝心の課長は、
「僕は旅行のことは、なーんにもわからないからね〜わははは」
って言うのが口癖なんだけど、
「わからないのは、旅行のことだけじゃねーだろ」
と、元部下が言っておりました。