気になるカレ

会社には、何の仕事をしているかわからない年配の男性がたくさんいる。また、その男性達は、なぜかわからないけど、集団で知恵を出し合う習性がある。PCの調子が悪い時に、システムのおじさんに声をかけると、その5分後にはそのPCの後ろに5人くらいのおじさんが集まって、ああでもない、こうでもないと言い合っていたり。

宛先不明のファックスを持ったおじさんの周りで、やはりあそこだ、ここだと推測しあっていたり。出し合った知恵で、スッパリ問題解決できているのかどうかは、不明なんですけど。ファックスなんか、受信箱にそのまま戻していたし。まあ、ある意味、解決したと言えるが、5人が出し合った知恵の結果としては、いかがなものか。

その中でも特に一人のカレが、今私の中で赤丸急上昇中。彼を両手で指差して、「チェキラ!」と言っても良いくらい。

先週、私の前の席のおば様が、よろよろしながら私のもとにやって来て、
カニが・・・カニが・・・」
と、言っていました。何のことかと思ったら、そのカレとお話していたら、口の周りに泡がいくつかできていたそうです。実際見ていないので、描写も難しいんですけど、おば様は話の間中その泡が気になって、内容は全く頭に入らなかったそうです。

また、歩き方が独特で、ものすごく足を回転させて歩いているような、せかせかした足音で、えらい早足。いつも、エレベーターホールで、「カサカサ・・・」という音が後ろから聞こえると、
「おっ、カレが来たな」
と思います。

また、他の子に聞いた話では、昼休みに彼の席の近くで話していると、突然、
「プ〜」
という音が聞こえたそうです。その子が、
「はっっ!」
と思って振り向くと、カレが立っていたそうで。が、周りの友人たちは、何事もなかったように話を続けていたそうです。何日か経って、その子達に、
「あの時、○○さん、『プ〜』ってしてたよね?」
と確かめると、
「ああ、そういうこともあったかもしれないけど、よくあることだから慣れちゃって」
と言われたそうです。そんなことに慣れちゃダメ。

さらにその子は、カレが全速力で歩いている途中で、「ププッ、ププッ」と、非常にナチュラルにお尻を鳴らしているのを見たりして、
「カレの歩行の推進力の一部を、オナラが担っているのかもしれない」
と、真顔で語っていました。