訳者は結構いいと思う

ロシア文学は、あまり縁がなかった。たぶん「少年少女世界の文学」みたいなシリーズで、簡単に要約された「戦争と平和」くらいは読んだことがあるかもしれないけど。それと、「イワンのばか」という題のロシア民話集は読んだな。だって、オトナが本の題名に「ばか」ってつけるなんて、画期的だと思ったんだもん。

大人になって、とりあえず読んでおこうと思って「罪と罰」byドストエフスキーを買った。読み始めて30ページくらいに、主人公が、馬が殴り殺される悪夢を見るシーンがあり、その描写の陰惨さ、救いのなさにギブアップ。この場面までだけなら、その後数年おきに3,4回は読んだと思う。

先月、姉がトルストイを何冊か貸してくれた。そういえば、洋楽を聴くきっかけは、兄、又は姉の影響って人は多いと思う。また、そういう人に限って、
「で、今お姉ちゃんは何を聞いているの?」
と聞くと、
大江千里
とか、
平松愛理
とか答える確率が高かったと思う。その弟や妹達はバリバリのメタラーだったり、パンカーだったりするのとは対照的。姉も今では、KINKIキッズを聞いております。

貸してもらった本は、「復活(上・下)」と「アンナ・カレーニナ(上・中・下)」。これから先一ヶ月は、みっちりロシアにひたれそうな予感がする。
とりあえず、「復活」から読み始めた。読み始めて5ページ目くらいで、息切れ。なっ、長いな、人の名前が・・・。もしかして、上下巻に分かれてしまうほど長いのは、名前の文字数が結構あるからなのか。

それに、普通の会話の中でも、
「あら、セミリョードフ・イワーノヴィッチ、その箱は私のものよ」
などと、ただの呼びかけにさえフルネームを使うのは、ロシア的礼儀なのか。またその呼びかけが、いつでも正式名称であるとは限らず、登場人物がその場でアレンジしたニックネームだったりすると、もうお手上げ。誰に呼びかけているのか調べるためだけに、何度ページを戻ったことか。