時代考証に余念が無さすぎ

甥っ子はハリーポッターを読んでから、本を読むのが好きになったそう。ところで、ハリーポッターの5巻目が出てからもう3ヶ月近く。あの時、私は原書で3章まで行っていたが、今この時点で8章目。誕生日に貰った電子辞書をムダにしたくないがために、毎日がんばっております。今年中はムリだな・・・。

そんな読書好きの彼の熱意をかきたてるため、私が小学校の頃に面白くて、時間を忘れるほど読みふけった本を推薦した。
ひとつは「赤毛のアン」なんだけど、これはサッカー少年にはふさわしくないよな・・・。チームメイトに見つかったら、
「やーい、ヒロシ子〜(仮名)!」
とか言われそうだし。

そこで、その対極にある「怪人20面相シリーズ」を推薦してみた。これ、「少年探偵団シリーズ」だったかな、それともただ単に「江戸川乱歩シリーズ」だったかな。

とにかく分厚くて、表紙におどろおどろしい怪人の姿が書いてあったりして、夜はあまりの怖さに表紙を伏せて、見えないようにして寝たもの。初めて読んだのは、姉が借りてきた「緑衣の鬼」。確か小学校3年生だった。
いまだに緑の服でキメている人を見ると、
「おっとキミ、今日は緑衣の鬼を意識したね」
と思ったりするほど、インパクトが強かった。

それを甥に紹介してから2,3ヶ月経ったある日、姉が、
江戸川乱歩の本が進まない」
という意外な話を聞いた。進まない?
私なんて面白くて面白くて、夜なんか一度寝たフリして、暗い電球のしたでこっそり続きを読んだ位なのに。
よく聞くと、
「なぜ電話を使わないのか」
とか、
「なぜ大阪に行くのに夜行なのか」
とかいう疑問が続出で、本編がなかなか進まないそうだ。

私も記憶が定かではなかったが、舞台である昭和20〜30年代は、一般電話さえあまり普及しておらず、通信手段はなんと、
「電報」
だったそうだ。そりゃ電報が届く間に、犯人も逃げるよな。