平均的猫ごはん代とは

昨日喫茶店で、いやカフェで待ち合わせしているとき、隣の会話を聞くともなしに聞いてしまった。私の中で、テイクアウトが出来ない場所は全てカフェではなく喫茶店と思っているのだが、友達はクリームソーダがあるかないかで決めるという。おっさんは、店名が横文字だったらカフェだと言っていた。

で、隣にいたのはスーツ姿の男性2人。営業帰りの上司と部下のようなカンジ。その部下が、
「僕の一ヶ月の食事代は、彼女の猫の食事代より安いんです!」
と、気になる事を言っていた。

盗み聞きしていると、部下の彼女はインドネシアにおり、インドネシアに行く航空券代を貯めるために、彼は毎月せっせと節約をしているのだという。食費を試しに削減してみたら、面白いように節約できたので、今のエンゲル係数は10%くらいなのだとか。しかし、物価の安いインドネシアで、一日一食くらいの猫より安いキミの食費とは、いったいいくらなのか。

うちで試算してみると、主食のレトルトがだいたい80円くらい。一ヶ月もつドライフードが千円。おやつが一週間に200円くらい。合計で一月4000円ちょっとなんですけど。4000円が食費だとすると、給料は4万になるな。そんなはずないか。逆から行こう。大卒初任給が20万だとして、その10%は2万。2万も猫の餌代に!?

森村誠一の「人間の証明」を読んでいると、「ニューヨークの貧富の差は激しく、ウエストサイドの金持ちが飼う一匹のペットの食費で、イーストサイドのスラムに住む30人分の食費をまかなえる」と、いうようなことが書いてあった。ペットの食費がうちと同じ4000円だとすると、1人あたり133円になってしまう。やはり、ペットの食事代は2万以上なければ、マックにも行けない。

2万もペットフードを買うとなると、一週間に一度はロブスターか。あり得ないな。やっぱりこのカレの月給が4万で、ニューヨークのスラム街では133円でおなか一杯になることにしておかないと。

結局具体的な数字を明かさないまま、謎だけを残して彼らは去っていった。