読書の秋にふさわしい話

図書館にはよく行く。ここにあるもの全てタダだと思うと、トイレに行きたくなる。以前ある雑誌で、「どうして本屋さんではトイレに行きたくなってしまうのか?」という記事があり、「紙の匂いが排泄本能を刺激するのでは?」というのが、理由のひとつにあげられていた。いや、違うでしょ。だってCD屋さんやビーズ屋さんでも同じような衝動に襲われるし。

たぶん、「たくさんのものから好きなものを選べる」という環境では、人間は闇雲にトイレに行きたくなるという習性があるのではないでしょうか。そんなわけで、本屋さんでもCD屋さんでも最寄のトイレがどこにあるか知っている。

最近図書館では、ネットで予約ができるようになった。なんて便利な世の中なんでしょう。ただ心配なのは情報の流出。今回私が予約したのは、宮部みゆきの「模倣犯」なんだけど、他に「バリー・トロッターと愚者のパロディ」「バリー・トロッターと誰も望まない続編」も予約したかった。

しかし、もしこんなのを予約しているという情報が流出したらいやだしな。バリー・トロッターシリーズは、ハリー・ポッターのパロディで、立ち読みしたら面白かったので、自分では買いたくないけど、ぜひ読んでみたい本。なんでも36歳の、髪の毛が後退し始めた魔法使いの話なんだとか。

猟奇的な事件が起きると、現場の最寄りのビデオ店は警察に情報提供をしたりすると聞く。ホラーばかり借りていて、猟奇的傾向がある人間を特定するとかで。私の場合、タイトルで怪しいと思われることはないと思うが、まだ見ていないと思って何度も同じビデオを借りているのがバレたりするとイヤだ。「ビューティフル・マインド」と「ソラリス」なんだけど。

始まって10分くらい経って、「はっっ、これ見たことある話じゃん!」と2、3回は赤面しながら思った。

真保裕一の「奇跡の人」も何度借りたかわからない。毎回、「こんなに人気の本が予約もされずに残っているなんてー!」と興奮して借りてしまうが、とっくの昔に読んでたわ。

ところで、「羊たちの沈黙」が流行ったころ、前作と言われる「レッドドラゴン・上下巻」を買った後、読みたがっていた友達に貸した。その後、その友人と本屋に行った帰り、「これ前から読みたかったの!」と言って買った本を見せられたが、それは「レッドドラゴン・上下巻」。
・・・。
その場で首根っこをつかんでレジで返本させました。