裏紙情報部

コピーをし損じたり、不要になったりした時は、環境のために裏紙利用。以前、環境に対する意識があまり高くなかった頃、隣の席の新入社員が、入社5ヶ月目くらいに、
「実は、入社したての時にコピーの仕損じをしてしまって」
と、机から厚さ15センチ相当の、A4の紙束を出してきた。5ヶ月間、カミングアウトの時を待っていたらしい。

今の会社は、メモや下書き用だけではなく、社内文書やファックスも裏紙利用。たまに、裏紙のセッティングを間違えると、もとの印刷の上に今回のファックスの内容が印刷され、もう何がなんだか、誰がどうだかわからない。とところで、相手方が間違えて白紙のファックスを送ってきたときは、
「あぶり出し?」
と本気で思います。

最近は、自分あてに来た書類よりも、裏紙に書いてあることの方が面白い。この間、総ページ8枚の申請書が私のところにやってきた。普通に申請書から、出張日程を起こして、渡航書類用の入力などをするのだが、その裏紙は、どうやらクレームの一部始終が書かれているらしく、仕事そっちのけで読みふけってしまった。

ほほ〜、ここでこういうやりとりがあってこじれたわけね、そりゃお互い様よ、なんてジャッジしてみたり。しかし、クレームの経緯まではちゃんとわかったが、肝心の解決法の部分が裏紙にはない。この課に行って残りの文書をこっそり入手したい。その度も、同じ課の人から来た申請書は、中身を見るより先に裏紙をチェック。それか、当事者がいきなり左遷とかさせられていたりしないかも気にする毎日。

コピー機の横には、だいたい裏紙用の箱があって、仕損じたコピーをそこに入れればいいようになっているものだが、注意してみていると、
「航空会社から渡された、ディスカウント航空券の原価表」
などが、無造作に置いてある会社もあった。

以前、電車の中で、アパレル関係に勤めている女性が、会社の資料っぽいカタログを見ていた。隣に座ってふと見ると、そこにはなんと原価が。日本では有名なDCブランドのものだったが、どれもこれも原価は2割以下だった。あれにはびっくりしたわ〜。決してバーゲン以外ではそこの服を買うまい、いや半額になったとしても、と思いました。