営業センスっていうか、想像力

この時期、デパートやブティックなどで、景品がついたりスタンプが2倍になったりするキャンペーンをしているが、来月早々にバーゲンが始まることを忘れていない私が、利用するはずがない。しかし、いかにも買うようなフリをして冷やかすのも忘れない。「今、このデザインがよく売れているんですよ〜」なんつって店員さんが勧めてくれるのだが、この勧め方って定番のようだけど、どうなんでしょう。誰もが着ているものを勧められてうれしいかしら。黒いワンピースを着ていたら、「こんなのどうですか〜?」と言って持って来たのも黒のワンピース。葬祭業じゃあるまいし、黒のワンピースばかりいりません。もう、そんなセンスのないセールスするんだったら、ほっといてもらいたい。

以前、転勤先の大阪から戻ってくることになり、もともと住んでいた町にまた住もうとして、その町の不動産屋さんに行った。しかし、そんなに都合良く昔住んでいた部屋が空いているわけがなく、似たような条件でいくつか選んでもらうことにした。以前よりは多少予算も増えていたので、もっといい部屋が見つかればいいな〜なんつって思っていたら。

「ここどうでしょう」と言って担当者から紹介されたのは、昔住んでいたマンションの近くのアパート。間取りも違えば家賃も設備も大違い。なぜそこをわざわざ勧めるのかと言えば、家主さんが同じで、建物の名前も「フジマンション」と「アパートフジ」と似てるから、っておい!

じゃ何か?キミはパリ行きの航空券がキャンセル待ちのお客さんに、「じゃ、バリ島はどうですかね?名前も似てるし」って勧めてもいいっていうのかい?年末のバンコクが取れないからって韓国を勧めていいのか、ってこれは実話だけど。そしてそれにまんまと乗っかったお客さんもいたけど。どうしても海外に行きたかったとみえる。

結局、その「アパートフジ」の提案は黙殺して、別な部屋を紹介するように強く要求。この営業センスがない担当者に不安を覚えつつも、いくつか探してきてくれた中で、条件に合う部屋を見つけることができた。マンションの名前は「アリヴィラ」。キャー日航アリビラみたーい。で、引越したあと、ふと気が付いたのだが、家賃の振込み先がオーナーの会社で、その会社の名前は「フジ」。な、何なの。結局フジつながりで探しやがったな。