気になるCM

最近のコマーシャルで、公園で子供を連れたヤングミセスが「私ね、痔なの。しかも内側の。」と言っているのを見た。最近の痔のカミングアウトは、ここまでラフになったのか。しかし、そのCMを見た誰もが疑問に感じたであろう、「内側の痔は外側の痔に較べてどんな優越点があるのか」、ということはそのCM中では語られずじまい。その割には、薬の説明はやけにリアルで、「こう、ちゅ〜っとね。」なんて言ってますよ。そのバージョンには、女子高生同士が痔の薬について笑顔で語り合ったりするものもあるのだが、いや、あり得ないでしょ。

あと私が、「とうとうここまで来たか」と思ったのは、尿モレに対して気軽に語る若い女性達のCM。「ライナーじゃだめよ、ちゃんと専用の品があるのよ、あはははは。」と小ギレイなお姉さん同士が爽やかに語っていた。尿モレって、そんなに一般的?だいたい尿モレって言葉自体、世間一般に認知されているのかどうか。確か一昔前は、50歳代とおぼしき上品なミセスが、「最近、尿モレがひどくて」と、悩みを打ち明けるカンジの広告だったと思うが。それを見て、「そうか、50歳代といえば色々な場所にガタが来る年代なのだな」と思っていたのに。

P&Gやユニリーバのようなグローバル企業のコマーシャルは嘘くさい。いかにも素人っぽいが絶対に素人ではない女性達が、新商品について、自然を装って熱く語っている。「同じロングとしてあの髪は許せないっ!」とか、「JOYでカレーの汚れが落ちました!高田さんありがとう!」とか日常生活では決して口にしない、CMチックな言葉を連発。ダブなんて、CMを見て買うのやめようと思ったな。あれは日本だけなのかと思ったら、フランスでもなんかもったりした女性5人が柔軟材について語るCMをやっていて、それもP&G。世界戦略なのか?

また、昨日見た雑誌の広告では、「アルプスの少女ハイジ」がおじいさんに向かって泣きながら、「台所用洗剤は、無添加のものを選んでほしいの」と、誠にアルプスの少女らしからぬ、平成16年の日本の主婦みたいな事を言わされていた。それは「ヤシノミ洗剤」のサラヤの広告。どうやら今年のキャンペーンガールはハイジと決まったよう。こちらのホームページでは、ペーターやクララまでが無添加・無香料について熱心に語っています。