ラーメン屋で飲むなんて

友達の一人から、月に一度ほど緊急招集がかかる。どうしてもラーメンを食べたい気持ちになる時期が月1回位訪れるらしい。今まで参加した事はなかったのだが、このたび初参加させて頂くことになった。

ところで、私はこの「させていただく」という言葉があまり好きではない。同僚にこの「〜させていただく」を気に入っている人がおり、「ではご予約を取らせていただきます」とか「メールを送らせていただきます」とか、あまり連発されると嘘くさい。あんな心のない言い方だったら、「予約してやるよ、このやろう」とか「メール送っといたよ、読みやがれ」という会話の方が、よっぽど気持ちが伝わると思うのだが。伝わってはいけないけど。

それはともかく、行きつけの店は「福のれん」という店らしい。この「福のれん」というお店は博多ラーメンのチェーン店。結構都内に展開しているので、良く見るが、入ったことはなかった。以前、街でばったり「味にうるさい」と評判だった知り合いに出くわした時、話のついでに、「八重洲の近くにおいしい店はないかな」と聞くと、間髪入れずに「福のれん!」という答が。そういえば、前にも、日本橋福のれんをグルメな店として紹介してくれてたな。君は、福のれん伝道師なのか。

ラーメン屋さんなので、中華もまあ守備範囲なのだろうし、メニューに「餃子」があるのはわかる。「おつまみセット」がチャーシューと海苔と明太子という、ラーメンの具そのままなのもわかる。しかし、この「キャベツ」とは何?2,3枚のキャベツを洗ったものに、味噌が添えられているだけ。子供動物園で餌用に売っているような、ベジタリアンな一品。

「これはこの店で人気のつまみだよ」と言うのだが、だまされていないかどうか一応周りをチェック。店で飼っているうさちゃんの餌付け用、との考えが捨てきれない。大阪の立ち飲みの串カツ屋さんでは、切ったキャベツがカウンターに山盛りになっているのを見たことがある。そのそばの貼り紙には、「ソースの二度付け絶対禁止」との文字が。やっぱり貼り紙が謎の地、大阪。串カツのお供ならまだわかるが、キャベツが博多ラーメン屋のおつまみとして登録されているのは何故だろう。200円もするんですけど。

よく聞くと、その友達は、例の福のれん伝道師からこの店を紹介してもらったという。伝道師の持ち駒は福のれんオンリーとみえる。