必ず余計なものまで買う

良くいく町には「100円ショップの殿堂」があり、5階建ての建物全てが100円ショップ。その建物が昔、丸井だった事を知っている私にとっては訪れるのも切ない。「この辺りにはピンクハウスがあったな〜」とか、食器売り場で感慨にふけってみたり、しかし、この食器も最近では100円とは思えぬシンプルでかわいい柄がたくさんある。ただし、どんなにセンスの良い食器であろうとも「100円ショップで売っていたのを見た」というだけで、評価は下がり気味。

会社の近くにかわいいイタリアンレストランがあり、味も良いしリーズナブルで言うことはないが、ただ一点、コーヒーカップが100円ショップで売っているのと同じ柄なのが減点ポイント。それだけで、「100均パスタの店」という思いやりのない愛称になってるし。

友人の家に遊びに行って、やはり100均で売っているお皿を出された時は、「ナメられてるのでは」と疑心暗鬼になった。ちなみにそのお皿、クリーム色の地に淡いグリーンのリーフ柄がついた、ナチュラルなもの。100均にあったのを見ていなければ、アフタヌーンティーで買ったと言われても信じてしまったと思う。見てなけりゃよかった。

以前、海外から来た研修員達を日本に案内するプログラムに関わったことがある。東京では浅草だの東京タワーだのを案内するのだが、研修員達の強い希望は「秋葉原」。気持ちはわかるが、あそこを歩いている妙な人達が平均的日本人だと思われないかな。テレビ局に勤める知人が、番組で「変な素人」を登場させなければならない時、秋葉原に行けばそんな人がざくざく見つかると言っていた。

100円ショップも外人に意外にウケるらしく、余った時間に研修員達を連れて行ったら店からなかなか出てこなかった、とガイドさんに聞いた。アラ〜、連れて行っちゃいましたか。彼ら参加のイベントでやるゲームの賞品はすべて、その100円ショップで買ったんですけど。