と、私は思うんですけど。

私がもし異国で暮らすとなったら、こういう視点で物事を見られたらいいなと常々思っている、なにこさんの日記。最近、白人と日本人の顔の違いが話題になっていた。

私がその違いに、大きな関心を抱いたのは中学生の頃。私のカリスマはマイケル・シェンカーというドイツ人。彼は北ドイツのハノーファーの出身で、長身でストレートの金髪ロングヘアに青い目と、日本人にないもの全てを持つ憧れの人。当時、アーチストのルックスをどうこう言うのは、単なるミーハーと思われていたので口には出せなかったが。シェンカーのライバルといわれていた、「リッチー・ブラックモア」は苗字とは裏腹に、黒髪が寂しいお人。カツラ疑惑もあったりして、同じ白人といえども全然憧れたりはしなかったねえ。

そして当時、思春期に突入していた私は、色気も出てくる年頃。背も鼻も低く、丸顔の自分の容姿を鏡で見るたび、「こんなの私じゃない」と、信じられない気分に。とりあえず鼻を高くしてやろうと思い、誰もが安易に考え付く、洗濯バサミで鼻をつまむ手法を実行に移した。寝る前に装着し、朝外すのを繰り返していけば、いつかは高くなるはず。しかし、初日の夜、あまりの痛さに眠ることすらできない事が判明し、計画はあっさり断念。背を高くするためには、牛乳を飲みに飲んだ。願わくば肌も白くしたいところだったが、あいにく所属は水泳部。

鼻は毎日地道に引っ張っていると多少は、伸びる。いや本当。背も伸びた。そして、マイケル・ジャクソンの肌も白くなったこの時代、もしかしてアジア人の方が白人よりも良いのではないか、と思い始めた。思えば、海外に出かける前は、白人といえば映画俳優。ところが実際海外では、そんなナイスなルックスの白人より圧倒的に、ナイスでない人のほうが多かった。

白人の顔の出来は、造作が大きいためか優か劣かハッキリしていて、中間地点のグレーゾーンが結構狭い気がする。しかし、アジア人はぼやけた顔立ちのグレーゾーンが広いので、どうにでも変身できそう。白人の劣より、アジアのグレー。マスカラ性能の向上のおかげで、最近、日本の若い子で目が小さくて貧相、って人など全然見ないし。カラーリングが一般的になってからは、洋服の着こなしも垢抜けて見えるようになったし。