ここの職員が見ていませんように

もうそろそろ時効になったかと思うので、世にも奇妙だったある職場のことを暴露したい気持ちがいっぱい。この職場は「イラクの日本人人質事件」でも名前が出てきたり、数年前のAERAでも疑惑の記事を掲載されたりと、地味ながらメディアの露出度も高い。

それは、中央省庁の外郭団体。そのため、霞ヶ関のその省庁の敷地内にある。敷地内というのもボカした言い方で、一応住所上は「○○省別館2階」ということになっているが、一階は確か倉庫で、階上は確か駐車スペースである。「○○省倉庫2階」ではないか。しかも、別館からすぐ隣の省庁の中に行くのに、身分証明書を入口で守衛さんに提示しなければならない。私は良くコレを忘れて、何度守衛さんに泣きついたか。最後の方になると、「またウッカリ女が来た」という不名誉な認識のためか、顔パスで通らせてくれるように。ウッカリも重ねてしてみるものだな。

省庁の本館自体は9階建てなのに、その別館は2階建て。そのため、夏の月曜日、週末にクーラーが入らずに二日間経った職場の中は、天然の遠赤外線サウナ。月曜の朝は会社に行くのが憂鬱だったな〜。天井や壁から熱気が噴き出しているのが見えるよう。隣の課が歪んで見えると思ったら蜃気楼だったり。って、それは嘘だけど。

冬は冬で、暖房が入らない廊下は、冷凍庫の中。友達と立ち話をしていると、眠気がしてきたもの。「眠ると死ぬぞ!」とお互いを励ましあいながら、廊下を這って進むのも冬の風物詩。ってそれも嘘だけど。

また、女性職員が全員気が強かったのが印象的。悪い意味ではなく。悪い意味の人もいたけど。その分、女同士の戦いも熾烈だったのか、服装に対する女性上司のチェックは厳しかった。女性上司達は、そんな年上ではなく、40代前後というところ。

「そんな格好をされると、○○省の人達に恥ずかしい」なんて若い部下を叱った原因は、ミュール。しかし、その○○省の若い女性職員は殆どがミュールか健康サンダルを履いていたが。モヘアのシースルーのセーターも逆鱗に触れたらしい。イヤらしいカッコなんだって。ブーツも禁止。理由は不明。こうなると何が彼女達のツボなのかわからなくなってしまい、自信がない格好の朝は、服装検査を受けに行きたい気分。どうしてるかな〜、彼女達。まさか、「見て、かわいい靴見つけちゃった〜」とか、何事もなかったようにミュールを履いてるんじゃあるまいな。