幻のキャンパー体験

連休前、まだ香港に行くつもりではなかった頃、「今年もキャンプに行く」と豪語していた。実は毎年ゴールデンウィークになるたび、思い出したようにキャンプを敢行。キャンプ用品も一年に一度しか使わないのに、寝袋・カンテラ・クーラーボックス・キャンプチェアなど無駄に取り揃えてきた。キャンプには行くが、食事系にはあまりお金を使わないため、カセットコンロに普通のフライパンという、他のキャンパーから鼻で笑われるような素人装備。また、雨が降ってきたらワゴン車の中で寝るという、アウトドア派の風上にも置けないヤワな心意気であった。

しかし、今年は、真のキャンパーに一歩近づくために「タープ」の購入を決意。タープとは一枚の大きな防水シートで、設置の仕方によっては日よけやミニテントにもなるという優れもの。また、「取っ手が取り外せるティファール」の深鍋を「ダッチオーブン」風に装ってみる案も浮上。いろいろアウトドアショップなどを見て回ったが、タープはテントと値段があまり変わらない。いっそのことテントを購入しても良いような気がしてきた。しかしテントを購入するということは、いよいよ本格的なキャンパーワールドに突入すること。そこまでの心構えが自分にあるかどうか・・・。

最近のキャンプ場は、温泉が売りになっているところが多い。前回もその温泉付キャンプ場を利用したのだが、温泉場まで行ったはいいが、女湯には私の他に一人しかいなかった。その人も私が入ってすぐに出てしまい、露天風呂の中に私ひとり。よく見ると生垣の下の部分が破られており、道を通る人がしゃがんだりしたら丸見え。子供などはしゃがまなくても見えているはず。たいしたモノではないが、見られるのは腹が立つ、いや恥ずかしい。私の露天風呂体験では、少なくとも4回はそういう場面があった。また、一度は見るともなしに男湯がオープンエアだったこともある。それもみな、ちゃんとした一流の旅館だったのに、角度の関係で丸見えポイントが必ず存在するようなのだ。旅館でその程度なら、キャンプ場の露天風呂など絶対に気が抜けない。

また怖いことに、脱衣場に戻ってみると、新品の下着が盗まれていた。以前、干した洗濯物が盗まれた時も、やっぱり新品の下着を下洗いしたものだった。なぜ、私の場合いつも、使いかけじゃなく新品のものを盗まれるのだろう。泥棒界での人気のなさにはがっかりだ。