転ぶ話三部作 終了

今から空港に行くのに、なぜ日記など書いているのだ。それは、私の海馬の許容量が狭いため。書いておかねば忘れてしまう。

5年前に転んだ事を思い出した。当時、土曜日の朝、ビンと缶を収集に来る車は「テラリラリラリ〜ン」という音楽を流しながらやってきた。しかし土曜日の朝など、私の中では一番楽しい眠りを貪る時間。ギリギリまで寝ていて、収集車の音楽がだんだん近くなり、2つ前のブロックを周った辺りで家から走り出た。その頃住んでいたのは、マンションの2階。階段の一番上から踊り場まで一気に転げ落ちたが、室内階段でリノリュームの床だった事もあり、特に擦過傷もなく、根性でビンと缶は収集車に預けることができた。

転んだ時、もちろんビンと缶は、ただ事ではない音を立てていたが、誰も出てこず。都会って寂しい。しかし部屋に帰って色々考えてみたら、頭を打ったような気がする。い、痛い。し、死ぬわ、私、きっと死ぬ!

私が良く思い出す話はこうである。「剣道で面の稽古をしていて、ある生徒が気分が悪くなって体育館の隅で休んでいた。授業が終わった時、その生徒は脳内出血のため亡くなっていた」というもの。頭を打つと怖い。スキーで衝突事故を起こした時にも、ライフガードの人に、「剣道のこれこれこういう話があるんですけど、私もそんな風にいつの間にか意識がなくなったりしないですよね?」と聞くと、「そこまでぺらぺら喋れる人にその心配はない」と言われた。アラ。

念のため外科に行ったが、外傷は全くないので、自分の運動神経の良さが呪わしい。そういえば、何年か前のゴールデンウィークの初日、いい気分で朝湯に入っていたら、低血圧に風呂という最悪の組み合わせにより貧血を起こし、風呂場の床に顔面から倒れたことがある。その結果、目の周りに殴られたようなアザができ、その後の楽しい休日を厚化粧にサングラスという、女優のような格好で過ごすことになった。あれは本当にバカだったわ〜。

私が見た中で一番面白かったのは、姉が自宅の階段から落ちるところ。私と母が一階で姉を待っていたところ、2階のてっぺんで足をすべらせた姉は、お尻で着地して、そのままその後の10数段の階段をキレイにお尻だけを使って落ちていった。もちろん外傷はなし。「ちょっとお尻が痛い」というだけの被害状況。どうせ転ぶなら、あれ位の芸術点を取れるようになりたいものだと思う。