飲んでも出て行くだけですけど?

冬の間は、熟女が毎朝カウンターに立つ「熟女コーヒー」でテイクアウトをしていたのだが、最近友人から、「一日2リットルは水分を取らないと、しなびる」という、聞き捨てならない情報を得た。「しなびる」という言葉、妙に説得力があり過ぎて怖い。そこで、とりあえず朝は500mlのペットボトルを買う決心をしたのだが、ペットボトルは税込み147円で、「熟女コーヒー」は税込み100円。熟女は安くついたのにな〜。

ところで、私の会社の周囲にはAM/PMが都合5軒ほどある。他のコンビニは一切なしの、AM/PM 寡占地帯。どういう営業戦略なのか理解に苦しむ。もし、突然この辺りのAM/PMが「今日からペットボトルは一本525円」と言い出したら、闇カルテルの疑いがあるので、公正取引委員会に報告せねば。

最近ようやくセブンイレブンが出来たのだが、開店初日にすごい賑わいをみせていた。同じく最近セブンイレブンが開店した北京でも、開店当日に店の外に長蛇の列ができたというが、この周辺の人々も北京の人並みに他のコンビニに飢えていたらしい。彼らの自宅の近くにあるであろうセブンイレブンと、何一つ変わらぬ品揃えだと思うのだが。

そんなわけで、いつもは素通りするAM/PMに通勤途中に入ってみた。他の人たちは、もう毎朝のお目当てがあるらしく、まっすぐに目的の棚に向かって行くので、チンタラ店内を物色している私が邪魔なよう。お会計時もレジの値段など見ずにピッタリの小銭を払っているし、イタリアのバールの常連達のようだ。

そこで私が見つけたのは、500mlの紙パックの減肥茶、105円。何か私のためにあるような商品なのだが、欠点は、この「減肥茶」のロゴが、えらい大きな字で書かれていることか。「よ〜し、頑張って脂肪を減らすわよ〜っ!見てらっしゃい!わっしょい!」というような意気込みがビシバシ伝わってくる。

コンビニで買う時にはそれほど気にならなかったが、会社に着いてから「おっ、減肥茶飲んでるね、どう?」と、初対面の人にまで指摘されるなど、減肥茶と自分との相関関係が気になる一日。いや、「どう?」って聞かれて、「減りましたよ!ほら、こんなに!」という返事を期待しているのだろうか。それよりも、「やっぱりな」とか「今更かよ」とか陰で思われていないか、よく見極める必要を感じる。