風呂場で溺れかける女

昔、坂上次郎が「鼻うがいを実践してから風邪を引かなくなった」といっていたので心にとめておいた「鼻うがい」。塩水を鼻から飲んで、口から出すという荒業だが、「初心者は口から出さずに飲んでしまってもよい」と言っていた。いや、絶対飲みたくない。

最近、知り合いの子がモデルさんから聞いた話として、「どうしても外せない撮影がある時は、鼻うがいで風邪を治す」と言っていた。次郎さんではモチベーション的に、ちと弱いものがあったが、モデルさんもやっていると聞けば、がぜんやる気になってきた。先週から鼻声がなかなか治らないため、ここらで何か荒療治をせねばと感じていたところ。翌日大切な撮影があるわけではないのが、寂しい。

しかし、家に帰ってからも「いつかやらねば」と感じるものの、何となくやりたくない。手順をイメージトレーニングしてみると、ますますやりたくない。そこでよい事を思いついた。お風呂に入っている時にやっちゃえば、何かあったとき、まあ具体的に言えば鼻から吸い込んで鼻から噴射してしまったような場合、被害が少ないような気がする。早速塩水の入ったコップを持参し、お風呂に入る。塩水の濃度も濃ければ効くような気がするため、死海なみの濃度で作成した。

さてお風呂ではするべき事を全て終えてしまい、いよいよ先延ばしにしていたこの瞬間がやってきた。用意しておいた、死海濃度の塩水を鼻に投入。うっ。何か思ったより大量に吸い込んでしまい、塩水が喉の方に抜けていくのがわかった瞬間、もう塩水は喉を通過。の、飲んじゃった・・・。

しかし、何か鼻の重い感じはなくなっていない。むしろ、ヒリヒリして痛くなってきた。その後、2,3度吸い込んでみたが、ようやく口から出す技を会得したところで、涙目になってトライアル終了。鼻の奥と喉の奥、そして胃にも塩からいかたまりがある感じで、もしこの直後に司法解剖されたとしたら「彼女は海で溺れて死んだんだな。」と検死官に断定されるほどの塩感であった。

ところが、お風呂から上がって20分もすると、鼻が通り始め、24時間たった今もとっても調子が良い。これは本当に効いている。難を言えば、会社ではできないこと、そして美川憲一もやっている事を今朝聞いてしまったことかしら。