エレベーターの中の動作

エレベーターの中で一人になると、他人はどうかわからないが、私は良く軽いストレッチをしたりする。たまに、本気になって膝の屈伸運動や立位体前屈などに及ぶ事もあり、人に見られたら致命的なほど着衣が乱れる場面もあるため、常に注意は欠かせない。
全く、2階から1階までエレベーターに乗るってどういうことなのよ。

ある日、会社のエレベーターの壁一面に落書きが発見された。文言は、駅のトイレにあるような、幼稚な四文字言葉で、私は休みの日に入り込んだ小学生の仕業だと思っていた。いやほんと、もし大人でこんなものを書くような人がいたら、「2ちゃんねる」で邪悪な言葉を勉強し直して来い、と思うような下らなさ。

しかし後日、犯人は社内の別な部署にいることが判明した。全然知らない人だったが、彼の少年時代がやけに気になる。

どうやって判明したかというと、防犯カメラだそうだ。エレベーターの天井がマジックミラーになっており、その後ろで実はカメラが回っているそうで、録画された映像を見て、警備会社の人間が犯人を特定したらしい。なるほど、良く見ると天井の隅には、不自然に透明な部分があった。なに?

ということは、私のあんな格好やこんな格好、たまに顔のストレッチなどもやっていたので、サルみたいな顔も録画されていたという事ではないか。警備員室の前を通るとき、「サル子がご帰宅だぜ」なんて陰で言われてるんじゃあるまいな。