試着室の恐怖は続く

さらに試着室の話は続きます。


私が試着室の中でも、一番危険ゾーンだと思うのは、下着売り場の試着室。デパートなどでは、紳士肌着の隣にあったりして、紳士肌着を見るフリして婦人物を凝視しているおじさんなどを見てしまいます。おじさんもいれば、お兄さんもいますけど。安上がりな娯楽だこと。


私のように試着室被害妄想にとりつかれているものにとっては、そこにいるだけで疑惑の対象になるので、あまりその周辺には近寄ってほしくない。あとは、彼女と一緒に来て選んでいる彼氏も、あんまり好きじゃないなー。


デパートでは試着の間、店員さんがついていてくれるけど、もし店員さんが接客などしているうちに、
「間違えちゃった。失敬失敬」
なんつって、ラクダを片手に試着室のドアをナチュラルに開けるおじさんがいないとも限りません。私でさえそんなにビクついているんだから、売り場でFカップなどを選んでいる巨乳のお姉ちゃんは、もっと恐怖じゃないのかしら。


最近、トリンプの直営店で、AMO STYLEというお店がいたるところにできています。前は、新しいお店が出来ると聞いてわくわくしていたら、ただのブラジャー屋さんだったと知ってがっかりしたものですが、このお店は試着室が店の奥にあって安心。今のところ、妙な目つきのおじさんをこの周辺で見たことはありません。たぶん、あまりに店構えがラブリーでファンタジーチックだからじゃないでしょうか。


海外の試着室はもっと豪快です。ちょっとした小部屋に、何人かが思い思いの場所で、大胆に脱ぎ散らかしながら試着している図を何度も見ました。家か?
イギリスのローラ・アシュレイで、よせばいいのにフリフリのワンピースなど試着していたところ、
「おまえがか?」
みたいな顔で、となりで同じワンピースを試着していた、ガタイのいいお姉さんに見られたのは心外だったわ。


友達に聞いたもっと豪快な話ですが、アメリカのアウトレットに行ったら、試着室がとにかく少なくて超混みだったので、店内の鏡の付近で何人もの女性が普通に下着姿で着替えていたそうです。わお。


香港では、「香港で試着室に入った友人が、そのまま消えてしまい、数年後に売春宿にいるのを発見された」という、半ば伝説と化した話があるので、何も着るものがないくせに、試着室の鏡の裏や天井などをチェックしてみます。