こんどは靴修理ジプシー

この間パリに行った時に、ブーツが壊れました。

とても気に入っていて、5,6年履き続けているロングのブーツなのですが、かかとやつま先の補強をしながら、毎年丁寧に履いていたつもり。この分だったら一生 履けると思っていたのになー。今度の壊れ方は結構致命的で、あげたジッパーが途中からベロベロになって開いてしまうというもの。ジッパーの最初の部分と、最後の部分は閉まっているので、まあ、履けなくはない。横がジッパー形のスリットになっているブーツなんだと思ってもらえれば。いや、そんなブーツない。

でもあまりに寒かったので、ブーツじゃなけりゃ凍え死ぬ。と思って、いろいろ考えました。ハイソックスの足部分を切って筒状にして、ブーツに履かせてみてはどうかと。または、昔のゲートルのように、マフラーをブーツに巻きつけてみるとか。それどころか、ジッパーを数本の安全ピンで留めて、パンクだと言い張ることもできるし。

しかし結局、ブーツはあきらめて、帰国してから修理に出すことにしました。あまりにも修理代がかかったら、バーゲン時期に新しいのを買ったほうが良い気がするのですが、いやいやお金じゃないもんね。

地元には知っているだけで5軒の修理屋さんがあります。そのうちのひとつは、このブーツのかかと補修をしてもらったところ。そこに行けばいいのでしょうが、以前行った時には、職人肌のおじさんが出てきて、
「今忙しいから後で!」
って言われたもんなあ。おじさんの忙しさを予知して、ちょうどヒマな時間に行くことができるかしら。

と思って店に近づいていくと、
「後で後で!」
と言われているお客さんと遭遇。いけない。この口調から察するに、おじさん前より余計忙しくなってるし。あー、私が言われたんじゃなくて良かったよ。

仕方ないので、全世界チェーンのグローバル企業、「ミスター・ミニット」へ。なんたって、「ミニット」だよ。単数だよ。一分以上待たせない、その心意気がニクいねえ。と、思ったのですが、ブーツを出したとたん、
「うちじゃやってないんだよねー。買ったとこで修理に出して」
と即座に断られました。秒殺でしたわ。一分もかからなかったと思います。

しかも、ここが私の愚かなところなのですが、片方のブーツが壊れたのに、なぜか両足分持って歩いてるし。あー重い。