千葉県柏市でのショッピング

昔は、コジャレた服や、小粋なブランドの服は東京まで行かなければ買えなかった。しかし、今、千葉県柏市では、東京で人気のブランドがほとんど買える。もし東京で買おうとしたら、代官山と自由が丘と表参道を回って一日つぶさなければ全部見て回れないが、柏だったらそれが全て集結している。柏は茨城から東京に行く途中にあるため、水戸やつくばなど、常磐地域の若者が買い物に訪れるらしい。何でも「東の渋谷」と言われているらしいのだが、誰がそう言っているのかは不明。

私が柏に住んでいたのは、社会人になってから実家を出るまでの5年間。自分のお金がようやく使えるようになった頃で、買い物が楽しくて仕方なかった。休日には母や姉と良く買い物に行ったものだが、今、その過去が重荷に。と、いうのも、母と柏に買い物に行くたび、「ほら、ここ、みかんちゃんが好きなお店よ!」とわざわざ寄ってくれようとするのだが、そこにあった私好みのお店はとっくの昔に移転し、今はギャル向けファッションのお店。しかし、恐るべし柏。そんなお店でも、おばちゃんが平気でレースのカットソーなどを触りまくっているので、私も便乗。買わないくせに、「アラッ、こんな服どうやって着るのよっ?」なんて冷やかし放題。

他に母が、「ほら、これみかんちゃんが好きな色!」と指差した先には、紫のスーツ。それもスキー場でなら映えそうなギラギラのパープル。一体何を根拠にそう言うのか、冷静に考えてみると、去年ボルドーカラーの服を着ていたからのような気がする。む、紫でありゃいいってもんじゃないわよ。

姉と母が一緒に買い物に行った時も、「これ、みかんちゃんが好きなセーターよね!」と指差した先は、襟ぐりが、これでもかと深くあいたカットソーだったらしい。姉が記憶をたどってゆき、アレかな〜と思い当たったのは、大学生の頃私が持っていたスクエア襟のカットソー。よく覚えてたわね〜。

私と母が買い物に行った時、「アラ、ピロちゃんが好きそうなバッグじゃないの」と言って手に取ったのは、ニットで作られた花のモチーフがゴテゴテついたヤツ。ヒ〜。そういうバッグが好きだったのは、彼女が女子高生の頃よ。ちなみに、ピロちゃんとは姉。ええ年をした姉妹の呼び名としてはふさわしくないが、いまだにちゃん付け。他のお宅ではどうなのでしょう。弟は君付けです。