間の悪いやる気

去年の夏、練りゴマの賞味期限が迫っていたので、「よし、大量にゴマ豆腐を作って近所にばらまいてやれ。」と、思い立った。当時自発的プーだったため、時間は有り余っているが、お金は有り余っておらず、材料が豆乳とにがりだけで済む上、手作り感が高いゴマ豆腐は、私の好感度を上げるのに最適な一品。

しかし、誤算というか何というか、どうしても「にがり」が手に入らない。私の記憶では、「にがり」は塩製品の棚の隅っこにぽつんと置かれ、「たまには私も買ってくださいね・・・。」っていう弱弱しい存在だったと思うのだが、5軒くらいスーパーをはしごしたのに、どこも売り切れていた。「にがり」に何が起こったのか。

早速ネットで調べてみると、前日の健康系テレビ番組で「ダイエットに最適」だったか「肌に最適」だったか、どちらかの理由で「にがり」が脚光を浴びたらしい。「にがり」がか?最近は何でもありだな。

そして、先週「牛乳かん」が食べたくなったので、帰りに寒天を買って帰ろうとしたがどこも売り切れ。バレンタインの前日だったため、製菓材料のコーナーには女子高生などがたむろしている。はっっ、もしや、「チョコレート寒天」ってアリなレシピなの?

早速ネットで調べてみると、前日の健康系テレビ番組で「ダイエットに最適」だったか「肌に最適」だったか、どちらかの理由で寒天が脚光を浴びていたらしい。粉末寒天と昆布茶をお湯に溶かして飲むんだって。翌日行ってみると、なるほど、昆布茶も売り切れていた。やっぱり「チョコ寒天」は厳しいわよね。虎屋だってそんなもの作らないわよ。いや、「羊羹・ド・パリ」とか作ってるしな。あり得るかもしれない。

その番組では以前、「肌がつるつるになる納豆美容液」を提唱しており、なんかその作り方を見ていたら「私は一生肌がカサカサなままで結構です。」と思わせるほど面倒そうだった。たぶんあの翌日に納豆が売り切れることはなかっただろう。

それにしても、私の創作意欲があるうちに、寒天の在庫を補充しておいて欲しい。